腸内環境とは
私たちは生きていくために、日々の食事から栄養を得ています。必要な栄養分は小腸から体内に取り込み、食べカスなどの不要になったものは便として排出しています。排便はわたしたちの生活とは切り離せない大切な営みなのですが、「きたない」、「くさい」、「恥ずかしい」などマイナスのイメージが大きく、トイレですぐに流されてしまいます。
しかし、便には大腸の状態を知らせる情報が、たくさんつまっています。健康のバロメーターである便の成分は、実は80%が水です。便秘になると水は70%前後に減り、下痢では90%以上になることもあります。水以外の20%の成分は「食べ物のカス」、「はがれた腸粘膜」、「腸内細菌」となっています。この腸内細菌は便1グラムあたりに1兆個も含まれ、その細菌の種類は人によって異なります(図1)。